Hideki Fujii

2021年8月11日2 分

アートな報酬制度設計

スタートアップだけの問題ではないのですが、いつもついて回る課題(テーマ)について本日は書きます。それは、最適な報酬制度を設計するということです。

この課題について考え及び取り組む機会は、私は比較的に長く関与してきた気がしてならないですが、結論はなかなか良い制度は設計できないということです。

厳密に言えば、全ての人々を納得させる制度を作るのは不可能である、或いは可能性はあるのかも知れませんが、私は残念ながら成功したことはこれまでないなというのが結論です。

制度の外から、適当なことをいう人々はステークホルダーが増えると多数でてきますが、その制度を運営する側からすれば、そうは言ってもねという状況が産まれている場合が大半だと思います。

論点として

1)報酬は高い方が良いが果たして、それで良いのか?

2)実は、報酬は低くても相対的な部分が強いので、低くてもなんとかなるのではないか?

3)スタートアップの独自の課題ですが、現金がないので、株式などの長期インセンティブをうまく使いたくなりますが、それをいかに機能させるのか?

上記の1から3まで残念ながら私はまだ良い回答を見つけることに成功しておりません。

平等に高い報酬を払う制度というのを作ったとして、これでうまくいくかと言えば残念ながら違う結果になります。(なりました)

株式のインセンティブを混ぜてみても、うまくいくかと言えば、一般的には目先のキャッシュが欲しいという人々も多くいますので、全く意味がないケースもあります。

大極的にみて現時点でこれが正解というガイドラインは

なるべく高めの報酬を、全体のバランスを考えながら、短期及び長期のバランスを考えながら設計する

としかならないです。

運営する責任者のコミュニケーション能力にかなり依存した制度にどうしてもなります。

なお、どんな制度を設計しても必ず不満がでます。

今後日本にも導入されると言われている、Job型の制度なども入ってくるとなお一層複雑になっていくのだろうと想像しています。

このテーマには残念ながら科学的な回答はなくて、アート(芸術)という結論になるのかもしれません。

いつの日かこのテーマの上級者になりたいと思いながら、私には無理かもしれないと悩んでいるテーマとなります。

藤井秀樹

株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者 CEO

#アートな報酬設計 #報酬制度 #コミュニケーション

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