カスタマーサクセスの定義
カスタマーサクセスという概念は、クラウド時代になって主流になったと思います。
所謂サブスクリプション型のモデルでは、導入のハードルが低い代わりに、継続的に使用して頂く必要があります。
特に、B to B向けのSaasでは、かなり大規模なチェンジマネジメントと呼ばれるサービスも含めてカスタマーサクセスを設計している企業があります。有名なのは、セールスフォースドットコムということになります。
本日は、チェンジマネジメントが重要であるということを主張します。
日本で、かなり早い時期に保険業界においてクラウド型のビジネスとしてセールスフォースを導入したことがありますが、当時の日本には私の不勉強かもしれませんが、カスタマーサクセスの概念は希薄であり、どちらかといえば、SI企業の行うカスタマイズ対応をしていただいているイメージで捉えておりました。つまり、現在の保険会社のプロセスを活かすあるいは、オリジナルを考える必要があります。
なお、保険会社の設計、申込システムをカスタマイズで開発するとだいたいいつも2桁億はかかる大事業となってしまいますが、セールスフォースでやっても同じかそれ以上かかってしまいました。実は、日本のSI業界は顧客の希望を聞く、カスタマーサクセスに力を入れすぎているため、結果としてカスタマーを不幸にしてきた歴史なのだと思います。
SAPなどのERP導入の方法が日本と海外で良く異なるという話を聞いてきましたが、サブスクリプションの時代にはカスタマイズはしない前提で如何に成功をするかという考え方が非常に重要だと思います。デジタルの時代のカスタマーサクセスはこれまでの日本のSI業界の成功法則とは全く異なるということを私は主張していきたいと思います。
つまり、チェンジマネジメントと呼ばれるSaas企業の提唱する標準に会社を合わせるというのがベストだということになります。まさに、開発したら負けだという時代になっており、カスタマーサクセスの定義は変化したということになると考えています。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO