デジタルツインとTrust Scoreの関係
デジタルツインとTrust Scoreの関係をわかりやすく説明できないか悩んでおります。
わかりやすい説明としては、デジタルツイン=Trust Scoreと説明することは可能ですが、厳密にはTrust Scoreとは、各人の特徴を捉えたテンプレートという考え方の方が近いです。
人間に例えると、各個人のDNAのイメージあるいは、細胞のイメージとなります。
Trust Scoreは状況や目的に応じて、デジタルツインから抽出されるものであり、抽出されたTrust Scoreに対して必要な加工を加えて、デジタルツインに変換するというのが考えている標準的な使い方です。
現在のでも存在している事例としては、リスク細分型の保険です。
更に具体的に言えば、自動車保険などがその事例であり、各個人の特徴に応じて補償内容や保険料率が変化する仕組みになっております。
Trust Scoreモデルでは究極のリスク細分型が可能となると考えており、契約の内容もスマートコントラクトとして自動契約にすることをイメージしております。
人間がそうであるように、デジタルツイン=Trust Scoreは変化すると考えており、各個人が例えば健康になったら、より病気になるリスクが下がり医療保険については安くなるというようなシナリオも考えることができます。
Fintechの文脈では、Trust Scoreの特徴において各個人が本人であり信頼できることを前提にしたビジネスモデルを考えることが可能です。過去も触れましたが、日本に住んでいるエリートサラリーマンがアフリカに住んでいる農夫(Trust Scoreの状態からリスク評価して)に牛を購入するための資金を貸すということも可能となると考えております。
Trust Scoreを成長させていくためには、各個人の情報を取得していくことが必要であり、エンターテイメント的な要素(具体的にはGameなど)も活用して楽しみながら自分のデジタルツインを育成していくような仕掛けにできたら良いなと考えております。
私の中では、デジタルツインとTrust Scoreの概念は表裏一体で成長していくと想定しております。
どうしてもTrust Scoreを成立させるためには、ブロックチェーンのような価値のインターネットのような基盤が必要になってくると想定しており、ペイロールカード協会における取り組みにおいて送金システムやデータ交換システムが完成してくれると良いな(いや、完成させたい)と考えている次第です。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO