デジタル化が進まない日本というテーマでよく取り上げられるテーマについて本日は触れたいと思います。
それは、組織の課題です。
IT部門というのが各日本企業には存在しており、これまでは、IT部門は依頼されたことを実現するというのが仕事でした。デジタルの時代では、IT部門がユーザー部門のようになり実際に最終的な顧客体験を定義できるようにならないと難しいと言われております。
デジタルの核心が、顧客体験にあり全体最適にあるとするとユーザー部門、IT部門が分かれている状況というのはデジタル化の成功は難しいと言わざるを得ない事態です。
なおIT部門も2パターン日本においてはあるのかなと思います。
パターン1)がゼネコンベンダーに発注するための窓口となっており実は技術力はないケース(あるいは自前での開発力はない)
パターン2)一応自前で開発できる組織となっている。
なお、日本の一流(歴史のある企業)で多いのがパターン1です。つまり自前の開発力がないケースというのが非常に多いと思います。
日本のデジタル化を進めるためには、本日説明している組織の課題を解決していく必要があります。単純にデジタル人材を増やせば解決という風にならないのが根本的な制約となる組織の課題を如何に解決するかが日本の企業のデジタル化解決の鍵を握っていると思います。
私が考えるデジタル化の処方箋ですが、役割分担及び、外部の徹底活用というのが当面の結論かもしれないと思っております。プラットフォームと呼ばれる仕組みを提供する企業と効率的に組み立てる企業のいずれかにフォーカスするのが良いのかもしれないという仮説です。
企業の競争力という意味では、
プラットフォームとして技術を磨く企業(競争力の源泉が技術)と
プラットフォームを徹底活用して競争力を身につける企業(競争力の源泉が技術活用力)
の2パターンのどちらかに日本のデジタル化成功企業のテンプレートがあるのではないかと仮説を持っております。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO
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