デジタルIDとは何か?
デジタルトランスフォーメーションが話題なのはご存知の通りですが、一番の論点は実はそのIDのあり方だと思います。手続きを非対面にすると同時に、人が関与しないモデルを目指せば目指すほど、最も本質的かつ重要なテーマがこのIDだと思います。
IDとして有効であるためには、
1)本人であることが確認できること
2)時間的に有効であること (契約という意味では重要)
3)本人の信用度、信頼度が確認できること
などなど、色々な観点があります。色々な産業においてIDの有効性を確認するために支払っているコストは本当に膨大だと思います。統計があるかはわかりませんが、少なくとも2桁兆円以上のインパクトはあると想像しております。
日本では過去、IDの一種としてマイナンバーというのが導入されましたが、税金を徴収するための番号としてユアナンバーと呼ばれるような状況です。利用における色々な制約がありなかなか普及していないのがマイナンバーの課題です。実は、マイナンバーの議論と本日取り上げているデジタルIDの議論は関連しますが切り離して考えることができると私は考えております。
私の仮説は、民間からデジタルIDを誕生させるようなムーブメントを起こせるのではないかと思います。そのためには、本当に便利な顧客志向のデジタルIDを誕生させる必要があると考えています。
私が考えている新しいビジネスモデルである
スマートコントラクト
ネオバンク(あるいは、新仲介業も含めたスーパーアプリ)
次世代デジタルデバイス(IoT 3.0)
その三つにおいても解決されるべき課題はデジタルIDとなります。
日本では、マイナンバーのトラウマがこの議論をすると再燃する気がしております。しかし私が提唱したいデジタルIDはマイナンバーと関係しますが、実は全く別次元のテーマであると考えていただけると幸いです。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO