フィンテック再び
フィンテックの時代と言われたのが今から、約10年前だったように思います。
少し違うテーマにブームが移動しているように感じておりましたが、最近研究しております、エンベデットファイナンスという形で、再びブームが来るのではないかという印象を持っております。

デジタルの時代のUX(ユーザー体験)を考えてみると、自然に金融サービスが提供される方法を検討する時代になっていると思います。
Amazonが昔、1クリックで購入できるというサービスを特許にしたのが始まりだそうですが、例えば決済サービスについて自然と利用できるようにするのが、わかりやすいエンベデットファイナンスの例ということになります。
今では、サービスの中に決済が自然と組み込まれるのは当たり前のような気がしますが、同じように、決済以外のサービスが今度どんどん、非金融業と呼ばれるサービスに組み込まれていくことが予測されています。
決済以外のサービスで有望と考えられているのが、レンディングや保険ということになるようです。
既に決済においては、レンディングの考え方を取り入れた後払い(Buy Now Pay Later)などは一般的になり海外ではかなりブームになっているそうです。
保険に関しては、テスラが取り入れているような、車の購入とセットで車に関連する保険を提供している仕組みが有名だそうです。
携帯電話などの補償サービスでアップルも同じような取り組みをしておりますので、保険についても既に色々な産業で考えてみると埋め込む(エンベデット)ことは進んでいるということになるかと思います。
規制が色々入る金融を、非金融にいかに埋め込むかということで今後これまでにないパターンもどんどん登場すると想定しております。
気がづかない間(注目していない、厳密にはWeb 3.0についてはフィンテックの文脈で捉えており、その動きに注目しておりましたが)に実はフィンテックの新しい波が来ているというのが現在のようです。
藤井秀樹
株式会社クロイス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO