事務<戦略オペレーション
前回のブログで、事務オペレーションについて触れましたので、そのテーマについて続きとなりますが書きたいと思います。デジタルトランスフォーメーションで不要となる仕事No1がこの事務オペレーションというテーマだと思います。
ブロックチェーンを活用して、お金に関わる業務を全て自動化する(スマートコントラクトやDAO)にしていくことができるかが1つのチャレンジであり、色々なステークホルダーがブロックチェーンを活用して情報共有できる世界にできないかと思います。
なお、実際には数々の課題がありそう簡単ではないかとはすぐにわかるのですが、私が得意な保険業界で言えば、例えば保険会社と保険代理店の間のオペレーションはかなりローテクで紙が中心であること、デジタル化に向けて情報管理をかなり工夫しないと無理な状況です。
業界の闇となりますが、手数料に関する制度やキャンペーンが複雑すぎて、結論からいえば恐らく全てを把握している人はいない、そして把握していないので何が正解なのかわかる人々もいないという状況になっています。代理店サイドも規模や社歴が長くなると保険会社から送られてくるデータが確実に正解なのか確認することは不可能なので諦めているという実態があると思います。全てがそのような状況ではないと思いたいですが、私が知る限りこのエリアに正解の姿まで持っていくのは大変(費用対効果的にも)だと思います。
スタートアップが苦労することの一つがまずは売り上げ自体を作ること、
その売り上げを安定して確保できているかチェックする機能やまたその売り上げが法令遵守あるいはもっと広い意味でコンプライアンス上問題ないように仕上げていくというのがオペレーションの真髄となりますが、このテーマは実はアートな部分があります。特に保険業界では同様なことが言えると思います。
保険業界のオペレーション効率を上げることを狙っているスタートアップはいくつか日本にも有力な企業があり資金を調達していることは存じ上げておりますが、保険業界に詳しいと自認する私なら実は絶対に手を出したくはないです。オペレーションの問題を避けて、業界全体の戦略を見直すことを狙ったのがクロス・デジタル・イノベーションということになるかと思います。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO