企業価値とスコアリング
私は一応、証券アナリストです。
企業の株価を決める手法はいくつもありますが、
1)ファンダメンタル
2)テクニカル
の2つが基本だと思います。
スタートアップにトライしてみて企業の価値は気づいていましたが改めていい加減であるということです。株価がファンダメンタルとテクニカルで決まると書きましたが、その影響度については答えがないです。
最近実際にあった事例だと、世界の起業家のスーパースターであるイーロン・マスクがつぶやいたTwitterの投稿に対して株価が反応した事例です。
バンダイのキャラクターの投稿をみてバンダイの株価が上がったり、キーワード(シグナル)からマスク氏が意図したこととは関係ない企業の株価が上がったりした事例があります。
スタートアップにおいては、上場していないためもっと極端に評価基準は曖昧です。みんなが、価値があると思ったら価値があるとしか言えないような価格形成がされているイメージです。
エンジェル投資家をつかまえることができれば、価格を釣り上げることもできるということは、実際に私も日本ではみてきました。
なお、教科書的には、企業価値はキャッシュフローを予測して、割引率を変えて算出します。キャッシュフローの予測も割引率も恣意的にコントロールできることからこの時点で、企業価値評価に絶対はないと言えるかと思います。特にスタートアップの予測は当然ながらいい加減です。そのいい加減な数字を見たいという日本の投資家(特に、大企業に棲息しているエリートサラリーマンの存在)には今回改めて驚かされております。(なお、一定程度は必要なことだとは思っておりますが、やりすぎても意味がないと考えております。)
スコアリングと同じ論点があると思いますが、正しい企業価値とは何か、そしてどう使うのかというテーマも本当に面白い論点だと考えており、まだ答えはないですが、追及して参りたいと思います。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO