スマートコントラクトを活用したユースケースで狙っているのが、保険業界における課題
である給付金です。特に、医療保険の給付金は発生頻度が高くて、無駄な手続きの集合体
になっておりますので、デジタル化できるとそのメリットはとても大きいと考えて実現を
目指しております。
実際には、そう簡単ではないのですが、今回のコロナの影響もあり実はチャンスが出てき
ていると思います。実現に向けてハードルだと思っていたことがコロナの影響で変わりつ
つあります。
1)デジタルIDが登場する可能性がでてきた
それは、実はマイナンバーです。
異なる組織の間で情報を共有したいとなった場合に現在、IDが標準化されていない関係で
、実質無理だった状況がデジタル庁などの登場によりマイナンバーの普及及び、マイナン
バーを有効に活用したサービスの登場可能性がでてきています。
2)医療業界のデジタルが進む可能性が出てきた
これもかなり難易度が高いテーマですが、各個人の電子カルテの情報を共有するような仕
組みが今回のコロナによるリモート診療などの関係もあり、進む可能性がでてきています
。
保険業界としては、電子カルテの情報の一部を利用できれば、給付金が支給可能かの判断
をすることができますので、何らかの方法で進められないかトライしたいと思っています
。
3)フィンテックの進化が期待できる
デジタルカレンシーの時代や、ペイロールカードの登場により新しい決済の仕組みが登場
する可能性があり、これまでの銀行を前提としたモデルが大きく変わる可能性が出てきて
います。
デジタルIDと情報共有(データ交換)そして、決済を組み合わせることにより、スマート
コントラクトが有効に機能する素地(インフラ)が整います。今後、スマートコントラク
トを活用した色々な応用例が今後登場するはずですが、そのユースケースには自動的に契
約を執行するための確実な本人確認及び事実の確認(確実なデータ交換)そして、決済が
必要だと考えており3大要素を満たすユースケースとして保険業界の給付金はピッタリで
はないかと考えており、実現できないかトライしていきたいと考えております。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO
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