現在のお金には大きな弱点があると言われております。
その弱点は
1)実際には価値がない
2)借金として流通する
となります。
1)については、考えてみると不思議なのですが現在存在している法廷通貨には、実際には価値がないものを、人々が価値のあるものだと信じているので成立しております。
ハラリ博士が指摘している人類の歴史は共同主観的なものを信じることから産まれたと指摘されていることを思い出します。
ゆえに、一度価値がないと人々が思い出すとその価値は暴落してしまいます。現在の基軸通貨であるドルも実はかなり危うい状態なのですが、世界中で価値があると信じているのでギリギリ価値を維持しているような状況であると言えるようです。
発展途上国の通貨は必然としてインフレに悩まされ続けてきたという歴史となります。
2)については、日常生活において気づきづらいと思いますが、よく考えてみると、一般に流通しているお金は、誰かの借金を使っているということを意味しております。
中央銀行が、銀行にお金を貸して、銀行から誰かが借りたお金が流通しています。
お金のこの仕組みを考えると、現在社会は誰かが借金をして何かに投資をしないと発展しないという仕組みで成立していることを意味します。
先進国の多くは、当然ですがインフラが整っており投資する先がなく困っているような状況においてはお金が流通しなくなるため、実は経済的には困窮するということになります。
ゆえに、現在の金融制度(お金の仕組み)を前提にすると必ず何かのプロジェクトを借金をして進めるようにしていく必要があるという状況が生まれます。
SDGsを追求(地球を開発しない=借金が増えない)すると、実はお金が回らなくなり困るので追求したくてもできないという矛盾が現在のお金の制度にはあるということになります。
このように課題のあるお金を新しい形で再設計できる可能性を秘めているのが暗号資産の業界のこれまで(と言っても10年程度)の結果だと考えております。
一定の成功を収めているビットコインのような暗号資産に何かを追加したら成功するのでは無いかと考えて色々な起業家が挑戦しております。
なお、ビットコインは借金を前提にしないお金ということで革新的ですが、お金として使うには、あまりに価値が安定しないという弱点を解決できていないです。
お金の在り方を変革するというテーマは非常に重要なテーマ(SDGsの実現)であり、
逆にお金の在り方を変革しない限りSDGsは実現できない可能性が高いというのが私の気づきです。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO
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