電子国家エストニア
電子国家といえば、エストニアが有名です。
ブロックチェーン業界では必ず話題になる国です。
人口が130万人と少ないために、日本では参考にならない説もありますが、私の意見では、低コストで高いセキュリティレベルの利便性の高い仕組みの構築に成功していると思います。
その根幹をなすのが、デジタルIDとデータ交換の仕組み(X-Road)だと思います。
技術的には、ブロックチェーン登場以前から、X-Roadは存在しておりブロックチェーン技術も導入して更にレベルアップしたデータ交換の仕組みがX-Roadということになります。
エストニアで注目するべき点は、その国家としての先端性もありますが、国民が起業家精神に溢れていることではないかと思います。
エストニアを紹介した書籍(つまらなくない未来、ダイヤモンド社)によると、エストニアは世界で最も起業家精神のある人々が集まっている国になるそうです。ちなみに、日本は先進国でワースト3位になるそうです。
エストニアは小国であり、国内マーケットだけ見ていてもスタートアップとしては成立しないため、自ずと世界をターゲットにビジネスを考えるところも日本と異なる部分になるそうです。
私が提唱している、自律分散型の自分情報銀行のコンセプトを実現する手段として必ず必要なデジタルIDとデータ交換の考え方は、日本の規模で通用するのか検証していく必要がありますが、かなり参考になると考えております。
スマートコントラクトが機能するためには、正確な情報管理が必須(改竄されたデータを前提に判断されるとすると、スマートコントラクトの意味がない)となりますので、エストニアのようなデータの完全性を保証する仕組みが必要です。
色々な意見はありますが、日本がエストニアから学べる点は多々あるのだと私は考えております。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO