まだまだ適用事例が少ないと思っていますのが、DAOと呼ばれる、自律分散的な仕組み(組織)の実現です。
少し調べたところ、事例としてDAOと国内でPRしている事例が自治体の運営に使ってみるという山古志村の事例や、シェアハウスの運営に使ってみるというような事例が出てきているようです。
なお、有名なイーサリウムの最近ついに、POSに変更が実装されたということが話題になっておりますので、国内でもPOSを活用したDAOのモデルの事例が増えていくのではないかと想定しております。
シェアハウスの事例などがわかりやすいですが、マンションの管理組合などがDAOにすごく近いですし、理事を選んで意思決定していく方式は実はPOSとかなり似ている考え方です。
おそらく、リターンを共有するという意味で少し異なるのかもしれませんが、マンション運営をより効率的にできると自分にもメリットがありますので、考え方としては、POSと同じではないかと思います。
厳密には、誰も管理しない仕組みを目指しているのがDAOとなりますので、本日書いているような事例は、DAO的な考え方を実際の組織の運営に導入してみるという事例になるのかと思います。
世界のいろいろな仕組みをDAOにするというテーマは相当難しいです。なので、マンション(自治体でも村)のようなまずは狭い世界における実証実験がどんどん行われることで最適なモデルが見つかるのではないかと考えております。
なお、既にプロジェクトマネジメントをDAOでやるというテーマの研究も進んでいるようですので、こちらもとても興味深いと考えております。
リーダーシップと呼ばれる概念とDAOがどのように併存していくのかと考えると、POSのように優れたリーダーに権利を集めるということになるのですが、これだと気が付いたら中央集権的になりますので、結局、神のAIのようなもう一段上の概念が必要なのかもしれないとSF的なことを考えてしまう次第です。
社会をより幸福にするという考え方をどのようにDAOに反映できるかという大きな挑戦が人類が既に直面しているのではないかと思います。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO
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