データの主権を個人に戻そうというWeb 3.0 と現在言われている活動は実は昔からあります。恐らく、デジタル国家としてエストニアが注目され始めた頃、2010年ぐらいからそのような考え方はなんとなくあった気がしております。
昔から、議論されており法令的にはGDPR(ヨーロッパ版の個人情報保護法)で、Web 3.0とは表現されていないと思いますが、その法令の主旨としては、Web 3.0の精神(個人情報に関する考え方については)そのものだと思います。
2010年ぐらいから考えられたことで、おそらくWeb2.0の王者と呼ばれるGAFAMに対するアンチテーゼ(異なる方法で、プラットフォームを実現する)として出てきたのが、現在のWeb 3.0につながっております。
過去の私の資料や主張を読み返してみると、3年前に現在Web3.0と呼ばれる内容に興味を持ち、いかに実現するかを研究して現在に至るという感じです。
元々の発端となったのが、保険会社で東日本大震災時の被災者の安否確認の実務責任者をさせていただき、本国からかなりの予算を使わせて頂きましたが、最後まで約1000名の方々の安否が不明でした。
つまり、個人情報は管理されていない(厳密には仕組み上難しい、顧客は保険会社に協力して頂けるとは限らない)ため、いざという時には、保険は役に立たない状況であるといえる具体的な状況に直面しました。
もし、個人情報を顧客と情報共有する仕組みがあったとしたら状況は違うはずだと考えたことが、現在トライしておりますビジネスモデルの経緯です。
現在は、イーサリウムのようなWeb 3.0を実現する技術は既に登場しており、実際に社会にどう適用できるかということを検討可能な時代になりました。
技術的には可能になりましたが、まだまだ多数の課題(実際に適用する場合には、イレギュラーケースも多数ある)があると想定されており、これまでのWeb 2.0の考え方を活かしながら、Web 3.0の考え方(技術)を導入していくのかを検証していくことになると思います。
過去の経験(保険会社での経験)から現在のビジネスモデルに挑戦させて頂いていることは非常に幸運であり、多くの私を支えて頂いている方々に感謝しております。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO
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