Web5.0の実現へのシナリオ
Web5.0を提唱していこうという議論は過去より触れておりますが、
仮にどんなシナリオで実現されるのかをまとめてみました。
ビジョンは、Web3.0で謳われている個人情報の価値を個人に還元する仕組みであり、各個人がAIを安全安心に使いこなせている社会の実現となります。
各個人が、自分のデータを有効活用して、生成系AI(ChatGPT)などを有効に使いこなすような仕組みの実現です。
(ウェルビーイングの観点で、お金の健康、体の健康、心の健康に貢献する基盤の構築を協会を立ち上げて必要なルールを整備しながら、ルールに準拠した基盤の開発を進めていきます)
フェーズ1では、各企業が保有するデータの価値を引き出す事業を開始します。具体的にはデータ保有企業がデータの販売を可能とする基盤を構築します。個人情報に関しても本人の同意を前提に販売される仕組みを構築していきます。
マーケティングに活用できるデータをプラットフォームでは蓄積しながら、次のフェーズに向けて個人の情報を必要に応じて特定できるようにIDを付与していきます。
当初は、個人情報の中でも相対的にセンシティビティが低いデータの活用から開始して、PHR(=個人の健康情報)やEHR(電子カルテ)などの情報も扱うことを前提にした設計をしていきます。
フェーズ2では、ソブリンクラウドと呼ばれる、各データは物理的に分離して管理されている一方で、ID(マイナンバーカードに裏付けられた分散型のID)により、各個人は自分のデータがどのように管理されているかを把握することが可能な仕組みの構築を行います。
各個人のデータは自身のWallet(=ポータル)でどのような状況になっているのかを確認できると同時に、各IDに関連したデータが社会のどこに存在するのかを知ることができるようになります。各個人は自分のデータを活用して必要に応じてデータの売買を行うことが可能となります。
フェーズ3では、各個人に対して、最適なサービスを自分専用のAIを活用して調べることが可能となります。また、AIに目的を伝えれば自動的に達成してくれるような仕組みも実現されています。フェーズ2までで自分のデータを自分で管理することが可能となった各個人は、自分のデータの集合体を1つのアバター(=スコアリング)として、サービスを提供したい各企業(場合によっては各個人に提供)することで、AIで各個人の目的にとり最適なサービスを各サービス提供元より自動的に調達可能となります。(保険の事例では、想定されるリスクをスマートコントラクトで締結可能となります。ゴルフをプレーする前に、本人のレベルに応じた保険契約を締結する等)(=テスラ保険の発展系)
自立分散的な仕組み(ブロックチェーンによるDAO)も運用されており、サービスの一部は分散型の仕組み(管理者が不在、あるいは参加者全員で保証される)で経済圏として情報の価値が引き出されています。(=Web 5.0の実現)
本日まとめたような壮大な物語が、何らかの形で実現されるように協力していただける方々と挑戦してみたいと考えている次第です。

株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO
藤井秀樹