まだまだ黎明期のWeb 3.0に投資するベンチャーキャピタルは少しずつ増えているようです。
なお、Web 3.0と書くとバズワード(つまり内容は不明確ですが、流行している)という捉え方になりますが、その考え方自体は、昔からあると私は考えております。
インターネットが登場した時代から、世界はより分散されてフラットになるはずだと考えられていたと理解しており、現在のようなWeb2.0 と呼ばれる巨大なプラットフォーマーが登場して独占してしまうことや、
サイバーセキュリティ(インターネットに対する)がここまで重要となり、今や戦争にもなるようなことも想像できなかったです。
ゆえに、私の意見としては、Web 3.0と呼ばれる考え方は、どのような形になるにせよ発展していくと想定しております。
シリコンバレーの有名なベンチャーキャピタルであるa16z (アンドリーセンホロウィッツ)がWeb 3.0を最も積極的に進めているベンチャーキャピタルということになるそうです。
調べてみましたら、今年に入り、次のような原則を提唱されています。
分散型のデジタルインフラを発展させるための明確なビジョンを確立する
ガバナンスと規制に「複数の利害関係者」アプローチを導入する
様々なWeb3.0活動に対し、対象を絞り、リスク調整がなされた監視体制を構築する
複数要素を結びつける構成方法、オープンソースのコード、開かれたコミュニティの力でイノベーションを促進する
イノベーション経済がもたらす経済的利益へのアクセスを拡大する
自律分散型組織(DAO)の可能性を切り開く
持続可能な社会の実現に向けたWeb3.0の展開
金融包摂とイノベーションにおいて、十分に規制されたステーブルコインの役割を受け入れる
世界各国と連携し、規格や規制の枠組みを調和させる
デジタル資産の報告に関して明確かつ公正な税制を提供するとともに、税務コンプライアンスのための技術的ソリューションを活用する
これを発見して私はなるほどと思いましたが、恐らくWeb 3.0の発展には、既存の仕組みとの折り合いをつけることが重要であると提唱されていると理解しました。 このスタンスは、私が考えるハイブリットなイメージと合致しており、a16zは現実的な路線(つまり理想主義ではない)でWeb 3.0の実現を目指して色々なスタートアップに投資していると捉えました。 このような有名VCのスタンスからしても、Web 3.0は必ずや何らかの爪痕を歴史に残すと私は考えております。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO