まずイシューから始めよと、コンサル業界では良く言われます。デジタルの時代にもこれは有効なのかどうかを本日は考えてみたいと思います。なお、私の結論はデジタルの時代には必ずしも必要ないかもしれないと考えております。
システム開発が高価だった時代には圧倒的に正解なアプローチだと思いますが、現在はそれほど高価ではないので、すぐにシステムを導入してみることも可能となっています。
厳密に考えてみると、私がイメージしているのは、組織が意思決定をする上で、何がイシューか議論をして、そのイシューに対して具体的な構想をまとめるというプロセスで進める必要はないと考えております。
これが絶対的に正解という方法はいつか見つかるのかと思いますが、私が現在考えております、デジタルの時代のプロダクトデザインのアプローチになりますが、
1)ターゲット顧客をイメージする (なんとなく)
2)達成したいゴールをなんとなくイメージする
3)実際に施策を考えて実行してみる (この時にできたらシステムは無しで)
4)1から3を繰り返してPMFを見つける
5)PMFが見つかったらMVP (最低限のシステムを開発してみる)
6)MVPをCI/CDのアプローチで育成する
となります。
1及び2を考える時にどこまでクリアなイメージがあれば正解かという点が本日論点にしているイシューから始めるべきかどうかの抽象論におけるテーマですが、私の結論(あるいは極端)は、議論は原則しない、そのテーマに詳しそうな担当に任せてすぐに実験(低予算で)してもらうというアプローチです。なので、担当者レベルではイシュー設定しているかと思いますが、組織レベルではその議論をして合意形成などは不要だと考えております。
本日の内容はもしかしたら資源が少ないスタートアップの考え方なのかもしれませんが、現在の日本の大企業にも取り入れて頂いたら面白いのではないかという考え方になります。
藤井秀樹
株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO