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スマートコントラクトの社会実装に向けて

スマートコントラクトの社会実装に向けた論点を本日は考えてみたいと思います。


一般化して考えるよりも、保険業界にフォーカスして書いた方が伝わりやすいと思いますので、保険業界ネタで整理してみたいと思います。


必要な要素は大きく3つとなります。


1)Oracleと呼びますが結局何が正しいのかを保証する仕組み

2)スマートコントラクトの内容の保証 (どこまでそもそも自動化するのか)

3)そして、ガバナンス(つまり運営、中央集権v.s.分権型)


となります。


まずは

1)Oracleですが、

保険会社に対して、仮に保険給付金を請求する場合に必要な要素の1つがその請求している本人が契約者であることを証明することです。スマートコントラクトでは自動的に実行が目標となりますので、日本では一番権威ある仕組みが、マイナンバーカードの仕組みだと考えております。つまり、本人確認のOracle(正しいことの証明)はマイナンバーカードを活用することが重要となります。


2)スマートコントラクトの内容保証ですが、

保険の例では、保険の保障内容のスマートコントラクトにしたいと思いますが、実は当面難しいので、私が考えておりますのはハイブリットです。

つまり、保険会社との間で保険加入契約の一部をスマートコントラクト化することです。(例えば、給付額が少なく頻度が高くなる通院給付などから検討することになるかと思いますが、少なくとも、本人確認が完了している契約に関する請求に対しては保険会社内で給付金の請求を受け付け、保険給付金自体をOracleとして提供するというスマートコントラクトでも良いと考えています。)


最後に

3)ガバナンスですが、保険契約者が本人であることの確認、実際に保険事故が発生していることを確認して、保険会社から給付金を支給するというプロセスを最終的には無人で行うことが目標となりますが、正しく運営されているかを統治していく必要があります。

例えば、保険給付金の事例でも細かくは、医療機関から提供される情報をどのように活用するのか、情報量は何が正解とするのか細かくみていくと色々なルールを決めていく必要があります。細かいルールの確定や変更をガバナンスしていく必要があります。


まとめますと


正しい情報を保証する仕組み(Oracle)を契約内容(スマートコントラクト)自体の管理(どこまでスマートコントラクトにするのか)そして、運営方法自体をどうするのか?(中央集権的にいくのか、分権的にしていくのか)


社会実装に向けた挑戦は続いていくこととなります。


なお、保険業界向けに関しては、スマートコントラクトの社会実装を当社(クロスデジタルイノベーション)でどこまで実現できるのか挑戦してみたいと思っております。


藤井秀樹

株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO


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