top of page
検索

デジタルカレンシーの近未来

貨幣とは何かを考える必要が、デジタルカレンシーを考えると必要になってきます。


貨幣の機能は、

1)交換手段

2)価値保蔵

3)価値尺度


ということになります。デジタルカレンシー(つまり仮想通貨)においても3つの機能は満たしているので貨幣の一種ではないかというのが、実はこの論点の肝です。


ビットコインは登場から10年が経過しており、今では価値は大変高く(時価総額で60兆円)なってしまいました。その関係で、使うよりは持っている方が良いというような状態になっており貨幣として必要な交換手段としての役割を果たすことができなくなっているのが現状です。


貨幣とどうやら中央銀行はセットで議論するべきであるという意見もあり、ビットコインのように相場をコントロールできない状態(法定通貨には中央銀行が存在しており、相場の一定のコントロールが可能)では価格を安定させることは不可能で、現在のように価値は高まる一方ですが、貨幣として使う人々がいなくなるという状況に対処できないということになります。


そこで、ビットコインの弱点を埋めることを考えているのがステーブルコインと呼ばれるデジタルカレンシーです。そこで有名なのが、リブラということになるかと思います。

リブラが目指しているのが、これまでの法定通貨(つまり貨幣)の代替となることだと思います。ビットコインでは実現が難しい価値の安定(つまりステーブル)を目指しており、実現すると便利なことは間違いないと言われております。特に、国際送金と呼ばれる国を跨いだ資金の移動においては圧倒的に低コストということになります。


リブラのライバルとなるとしたら、各国が検討していると言われているCBDCということになります。

C=Central

B=Bank

D=Digital

C=Currency


リブラの構想に待ったをかけるべく中国などではデジタルチャイナと呼ばれているCBDCの研究が進んでおり、既に実証実験を行なっていることが先日アナウンスされています。


最も重要な論点となるのが、データの活用となるかと思います。決済情報において匿名性を重視するのか、本人確認を行い全ての情報が中央銀行でとらえることができるようにするのか、という議論がまだ整理されていないですが、今後CBDCの特徴を決めていくのではないかと思います。


ビットコインが登場して約10年ですが、課題はまだまだ残されているものの、次の10年においてデジタルカレンシーが登場していよいよ、社会を変えていくのだと思います。


藤井秀樹

株式会社クロス・デジタル・イノベーション 最高経営責任者CEO


閲覧数:6回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page